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目の前を真っ黒な綺麗な猫が通り過ぎたのに見惚れたのがまずかったのかもしれない。
と思ったのは、ずっとずっと後の事。
とりあえず今、
―――どーしよう。
目をパチパチと瞬いて、辺りを見回す。それは、本当に見慣れた光景―――角のタバコ屋さん、そのお向かいの歯医者さん、その2軒に挟まってる細い路地、そして目の前には大きな県道。県道を越えた向こう側には、駅前の商店街。
異常な点はないか、注意深く見ていく。1つ1つ、丁寧に。けれど、なんら日常との違いは見出せない。いや、違いがあったらおかしいのだけれど、そうなると「自分だけがおかしい」という事を認めなくちゃいけないから嫌なのだ。
誰か誰か…、と、辺りをキョロキョロ見回していると、数十メートル先に、同じようにキョロキョロしている制服姿が目に入った。しかも、その顔は、間違いなく知っている顔だ。
「森下くーん!」
鈴音が声をあげて手を振ると、学年1位の秀才君は、くるりと鈴音の方を向いた。白い開襟シャツの胸ポケットに収めていた眼鏡をかけ、しかも目を細める。眼鏡をかけた意味が果たしてあるのだろうか。
「…鈴木鈴音か」
「フルネームで呼ばないで。そうよ、鈴木鈴音」
「学年50番」
―――嫌味な奴。
確かに、1番から50番まで貼りだされるテストの順位表で、森下は右端、鈴音は左端を常にキープしている。毎回毎回何故か50番でギリギリ引っかかってるから「永遠のクリフハンガー」なんて呼ばれもする。不名誉この上ない。
もっとも、そんな特徴を持つ2人だからこそ、クラスがかけ離れてるのに、すぐ相手が誰だかわかったのだが。
「ねぇ、どういう事だと思う?」
ポニーテールを揺らしながら森下の所まで走ってきた鈴音が、また周囲を見回して眉を寄せた。眼鏡を再び胸ポケットに戻した森下も、難しい顔で辺りを見渡す。
「よく、わからないな。町内の人間が、結託して俺たちを嵌めているのかもしれない」
「―――森下君、日頃、そんな事考えてるの? 性格暗いね」
「じゃあ鈴木はどう考えるんだ、この状況を」
「…ご近所みんなで、私たちをからかってるのかな、と」
「よく考えろ。それは全く同じ意味だ」
鈴音は、気分を害した、という風にぷーっと頬を膨らました。正しい事を言われると腹がたつ。
「でもさー。だったらなんで、私と森下君なのよ。私たちを選んだ根拠はなに?」
「根拠、ねぇ…」
こめかみを拳で押さえていた森下は、ぼそりと、
「掲示される順位の、両端だからなんじゃないかな」
と言って、余計鈴音をむくれさせた。
いつも通りのタバコ屋。いつも通りの歯医者。いつも通りのスーパー、幼稚園、大富豪の田中さん家。
ただ、いつもと違うことが、2つ。
一つは、誰もいないこと。
そして、もう一つは―――いくら歩いても、家に帰れないこと。
鈴音と森下は、彼らが通う高校から自宅へ、いまだ帰れずにいたのだ。
***
その日は土曜日で、授業が半日しかなかった。部活動もない鈴音は、素直に帰宅の途についた。
別に、変わった事はなかったと思う。幼稚園では子供たちがコロコロと遊びまわっていたし、大富豪の田中さんの家の前には、今日も黒塗りのベンツが2台停まっていたし。県道を渡った先のスーパーは、土曜特売でかなり賑わっている様子だったし。
ぼんやり歩いていたら、目の前を、真っ黒な猫が通った。毛並みがツヤツヤで綺麗だったので、思わず見惚れた。
気がつくと、鈴音は、高校の校門の前に立っていた。
「あーりーえーなーいー!」
「…けど、俺も同じなんだから、ありえないけどこれが現実だと認めるしかないんじゃないかな」
「なんでそんなに冷静なのよ! どんだけ歩いても、気づくと学校に戻っちゃってるのよ!? しかも、町から人影がすっかり消えちゃってるのよ!? こんな異常事態に、なんでそんなに平然としてるのよ!」
「慌てても、仕方ないし」
しらっとそう言うと、森下は、また周囲を見渡した。彼もまた、気づくと校門の前に戻ってしまい、かれこれ1時間近く、この県道から先に進めず困っている1人だ。
「幸い今日は土曜日で、下校時刻と言ってもまだ昼過ぎだ。日が落ちるまでは時間があるから、ゆっくり冷静に対処策を考えよう」
「じゃあ、考えてよ」
「鈴木も頭を使え」
「使ったけど、まだこの先に進めてないのよっ。森下君の方が成績いいんだから、私より脳みそが高性能な筈でしょ。もっといいアイディア出してよ」
「…わかった。じゃあ鈴木は、この県道、どうやって渡ろうとした?」
目の前に横たわる、片側3車線、計6車線の県道。鈴音は、50メートル先の横断歩道を指差した。
「あそこを渡るのよ、いつも。今日だってそう」
「俺もそうだよ。で、気づくと校門の前に戻ってるんだよ」
「…そっか。じゃ、あっち使ってみればいいのかも」
そう言って鈴音が指差したのは、更に50メートル先にある、歩道橋。森下は、眼鏡をかけずに鈴音の指す方を目を細めて眺め、何度か頷いた。
「悪くない考えだ。とりあえずトライしてみよう」
悪くない、だなんて中途半端な褒め方だが、褒められるとちょっと嬉しい。鈴音は、急に軽くなった足取りで、森下と共に歩道橋へと向かった。
「でもさー…なんか、ヘンな感じだよねぇ。たかが家に帰りたいだけなのに、なんでこんな苦労するんだろう?」
「家に帰らせたくないと思っている組織があるのかもしれない」
「たとえば?」
「KGBとかCIAとか」
「…森下君、そういうキャラだったんだ」
「なに、そういうキャラって」
「陰謀とか組織とか、真顔で言うんだもん。学年1位の秀才君のくせに」
「陰謀や組織より、今目の前にあるこの現実の方が何倍も“非現実的”だろ。少なくともKGBもCIAもこの世に存在する普通の機関だし」
「…じゃあ、KGBやCIAは、何故私たちを家に帰したくないのよ?」
「そうだな―――実は俺たちの親は組織の一員で、平凡な家庭を手放せなくなって組織から逃げたとか」
「ええー! うちのお父さん、CIAだったの!? カッコイイー」
「…鈴木は思ったとおりのキャラだったな」
げんなりした森下は、ふと気づいて、鈴音の肩を叩いた。
「え? 何?」
「戻ってる」
「え?」
その言葉に、鈴音もピタリと足を止めた。
そこは、学校の正門前だった。
***
「わかったわ、森下君」
「何が」
「これは、夢よ」
更に数度のトライを重ねたが、その都度学校の正門前に戻ってしまった。自分1人でのトライを含めて累計15回目のトライの末、鈴音はそう結論づけて、校門前にへたり込んだ。
「なぁんだ。夢よ。そう考えれば簡単じゃないの。誰もいないのも、家に帰れないのも、これが夢だからよ」
「なんで俺の夢に鈴木が出てくるんだよ」
「森下君が私の夢に出てきてるんでしょ」
「まぁなんでもいいけど…で? 夢だったとして、俺はどうすればいいんだ?」
「目が覚めるのを待つだけよ。目さえ覚めちゃえばなんてことないわ」
これは、夢―――実は森下も、そんな気がしていたのだ。
学校を出てからかなりの時間が経過した筈なのに、太陽の位置が全く変わらない。昼ごはんを食べていないのに、おなかが空かない。夢なら、全て説明がつく。
夢ならば、帰らなきゃと足掻いても意味がない。とりあえず歩き疲れたので、2人は正門前の地面に座り込んだ。普通なら制服が汚れるからこんな真似はしないが、夢だから別にいいや、と思う。が、夢ならなんで歩き疲れるのか、という矛盾には、ひとまず目を瞑った。
「でも、夢でも、森下君とこーんなにお喋りできたから、ラッキーかなぁ」
えへへ、と鈴音が笑うと、森下がギョッとしたような顔をした。
「な、なんでそんな事言うんだよ」
「だって、4組の森下君ていったら、私の憧れの人だったんだもん」
「…鈴木…なにあっさり、そんな告白してるんだ?」
「え? ああ、だって、これ、夢でしょ?」
そうか、夢だもんな。
もしかしたら、目の前にいる鈴音は、森下の脳が作り出した「都合のいい鈴木鈴音」かもしれない。夢なんてそういうもんだ。
「じゃあ、俺もラッキーかもな…こんな機会でもないと、鈴木と話したりできないし」
「え?」
今度は、鈴音がギョッとした顔をする。
「1組の鈴木鈴音は、ずっと前からその…気になる存在だったから」
「…そ、そーなんだ」
うーん、やっぱり夢だな、と鈴音は思う。森下君が好き! という鈴音の思いが、鈴音にとって都合のいい返事をしてくれる森下像を作り上げたに違いない。
現実だったら、こうはいかないもんな―――鈴音と森下は、自分の頭が作り出した虚像の顔を見て、へらっと笑った。
とその時。
「…ねぇ、森下君」
「え?」
「あそこを歩いてるのって、田中さんちのおじいさんじゃない?」
鈴音が指差す先には、チェック柄のベージュのシャツに薄い色のズボンを履いた、中肉中背の老人がいた。この界隈一の大富豪として有名な田中家の、今年82歳になる主人だ。よくこの辺りを散歩しているのを見かける。今日もいつも通り、ステッキを片手に歩いている。
思わず、顔を見合わせた。夢だと思われる今のこの状況―――今目の前にいる相手以外の人間を見たのは、これが初めてだ。
「俺の夢に、なんで田中さんが出てくるんだろう…」
「私の夢に田中さんが出てくるのだって、相当ヘンよ」
田中老人は、淡々とした足取りで歩いている。一体、どこへ行くのだろう?
「…
「どうして?」
「この夢、鈴木以外の人間出てこないのに、田中さんだけ出てきたのには、何か理由がある筈だろ。それに、暇だし」
確かに、暇だ。いつこの夢から覚めるのかわからないが、する事なんて何もない。鈴音は、森下の意見に賛成した。
***
田中老人は、やたらと歩くのが速かった。
「あの、おじいさん、こんなに、足、速かった、っけ」
坂道が多いので、運動の苦手な鈴音はどうも息があがってしまう。会話も不必要にブレスが何度も入ってしまう。
「あれだけ歩けるなら、あんなステッキいらないよなぁ。足が悪いと周囲に思わせるための小道具なのかな」
「…森下君、やっぱりキャラ、ヘンだよ」
息を切らしながら、田中老人の後を追うと、やがて、坂道を上がりきった先の神社まで来ていた。お参りにでも来たのかな、と思ったが、違った。田中老人は、鳥居をくぐると、長い階段を上がろうとはせず、その横の細いわき道に逸れてしまったのだ。
「このわき道って、何だっけ? 森下君、行った事ある?」
「いや、ない。こんな道、あったかな。記憶にないけど」
わき道は、舗装されておらず、砂利道になっていた。ゆるやかな上り坂になっていて、周囲は背の高いけやきの木に囲まれているので、鬱蒼として薄暗い。結構歩き難い足元なのに、田中老人は少しも苦にしていない様子だ。どんどん2人との間をあけていく。右に左にとカーブを描いている道なので、そのうち、田中老人の背中は確認できなくなった。
「み、見失っちゃったよー」
「わき道も無さそうだから、このままどっかに着くまで、道なりに進めばいいだろう」
「そ、そうだね…それにしてもあのおじいさん、滅茶苦茶歩くの速いー。やっぱり、周りの人間の目を欺いてたのかもしれないなぁ」
息を切らしながら、慣れない道を進むと、やがて突然、視界が開けた。
曲がりくねった坂道の、終着点。
「うっ…わー…!!」
「…絶景…」
鈴音も、森下も、その光景に呆然とした。
目の前に広がっていたのは、一面のひまわり畑だった。
2人が立っている所は、少し小高い丘のようになっていて、そこから見渡す限り、背の高いひまわりが、どこまでもどこまでも続いている。目に入るのはひまわりの明るい黄色だけ―――
一体どこまで続いているのだろう? あってしかるべき「ひまわり畑の向こうの風景」すら見えない。どこまでも続く黄色の波の向こうは、真夏らしい青い空だけだ。
田中老人の姿は、そこにはなかった。もしかしたら、このひまわり畑の中に入ってしまったのかもしれない。背中が曲がっているため、鈴音とさほど変わらない背丈の田中老人だ、この中に入ってしまえば、その姿は見えないだろう。
「すごーい…ひまわりの迷路みたい。こんなひまわり畑があったなんて、知らなかった」
「それにしても、誰がこんなに植えたんだろう」
「田中さんなんじゃない? お金持ちだから、この位の広い土地持っててもおかしくないもの」
「ええと、この辺りの土地の標準価格は、1坪―――」
「あああ、やめてやめてやめて、そういう現実的な話! 夢がなくなっちゃう」
2人して、暫く、地平線の向こうまで続くひまわり畑をうっとりと眺めた。
風が吹くと、大量のひまわりが一斉に首を振る。その光景が、本当に黄色い波が起きたみたいに見える。ここからダイブしたら泳げるんじゃないだろうか、なんて思う程に。
「…ちょっと、行ってみようかな」
ぽつりと、森下が呟いた。
「え?」
「だって、気になるじゃないか。ひまわり畑の中に入ってみたい」
普段なら、鈴音の方が言いそうなセリフだ。なのに鈴音は、森下のその言葉には、何故か賛成できなかった。
「や…やめておこうよ。こんなに広いんだもん、中で迷っちゃったら、出て来れなくなっちゃうよ」
「そんなオーバーな。大丈夫だって。ちょっと途中まで真っ直ぐ行ったら、すぐ戻ってくるから」
言いながら、森下はもう鞄を地面に落として、歩き出そうとしている。慌てて鈴音は、森下の腕を掴んだ。
「やめようよってば! ねぇ、なんか嫌な予感するの。やめとこう?」
「鈴木?」
なんでそんな事言うの、という顔で、森下が振り向く。鈴音はますます、森下の腕をがっしりと掴む。
ゾクッ、と、背筋が寒くなった。なんだろう、この嫌な感じ―――こんなに綺麗なひまわり畑が、飲み込まれたら最後、二度と這い上がることのできないアリ地獄のように見える。今森下を行かせたら、森下はこのひまわり畑に飲み込まれる、そんな気がして、鈴音は焦った。
行かせちゃ、駄目だ。
お願い、森下君、行かないで―――!
グイッと森下の腕を引っ張った弾みで、2人は、地面に尻餅をついた。
途端。
世界は、真っ白な光に包まれた。
***
「すずねっ!」
最初に耳に入ったのは、母の甲高い声。
「せんせいっ! すずねが! すずねがめをあけましたっ!」
頭が、ぼーっとする。母の発する言葉が、うまく頭に入ってこない。
―――先生、鈴音が、目を開けました―――ああ、私、やっと夢から覚めたのか。
鈴音は、次第にはっきりしてくる視界の中、声の主である母の姿を探した。が、それを邪魔するように、また別の声が聞こえてきた。
「トールっ! トール! 大丈夫!? お姉ちゃんよ、わかる!?」
とーる?
うまく回らない頭で、その言葉を噛み砕く。とーる…とおる…徹。
森下、徹。
森下君が、そこにいるの?
「鈴木鈴音さーん? 先生の声、聞こえますかー?」
ぬっ、と視界に現われたのは、白衣を着た医師だった。その横に、涙で顔をぐしゃぐしゃにした母の顔も見える。
「…聞こえます…」
「痛いところはないですかー?」
「…頭が、痛い…」
後頭部が、ずきずきと痛んでいる。角材で殴られたような感じだ。角材で殴られた経験はないけれど、多分そんな感じだ。
「わ…たし、どうしたんですか…?」
「下校途中、軽自動車が歩道に突っ込んできてね。キミ、跳ね飛ばされちゃったんだよ」
「……」
「覚えてないかな。県道の、横断歩道を渡る直前なんだけど」
―――それで、そこから先には進めなかったのか…。
なんだか、妙に納得した。
「怪我自体は脚の骨にひびが入っただけなんだけど、頭を打っててね。さっきなんて、心停止一歩手前まで行ったんだ。…でも、意識が回復したなら、もう大丈夫だ。勿論、改めて精密検査をするけどね。脳震盪程度の筈なのに、なんで心停止まで行っちゃったんだろう? 不思議だよ」
心停止、一歩手前―――…。
そういえば、あの夢には、森下のほかのもう1人登場していた。田中老人―――数日前から、風邪から肺炎を併発し、年齢もあって危篤状態にあった筈だ。田中老人の孫がクラスメイトにいるから、間違いない。
あのひまわり畑の中へ消えた、田中老人。
脳震盪程度なのに、鈴音が死にかけた理由…。
もしかして―――田中老人に、ついて行っちゃったから…?
じゃあ、あのひまわり畑は、もしかして―――…。
鈴音の顔色が、変わった。
「あ、あの、森下君は…」
「森下君? ああ、キミと前後して歩いてて、一緒に跳ね飛ばされちゃった子か。大丈夫、彼も今、目を覚ましたよ」
痛む頭をゆっくり動かして、さっき女性が「トール!」と叫んでいた方を向いてみた。
姿は見えないが、白いベッドの上に、誰かが寝ている。若い女性―――多分、彼の姉―――が、ベッドの上の人物の頭を撫でながら「良かった、本当に良かった」と泣いていた。
―――良かった。
森下君、助かったんだ。
あの時、腕を掴まず、そのまま森下を行かせてしまっていたら、どうなっていただろう?
自分も森下の後を追ってひまわり畑の中に飛び込んでいたら、どうなっていただろう?
そんな事を考えながら、鈴音はまた目を閉じた。
***
さて、その後どうなったかというと―――。
森下は、腕を骨折したものの事故の後遺症もなく、いつも通り順位表の右端にその名を連ねた。
鈴音も、しばらくはギプスをはめて登校したが、頭には異常がなく、やっぱり順位表の左端に名前を連ねた。
ただ、そんな順位表の両端の2人が、事故後いきなり付き合い出したのには、周囲の誰もが相当驚いた。それまで接点のなかった2人なので、驚くのは当然だろう。
なんでそんな事になったのか―――それは、もちろん、2人だけの秘密だ。
4000番ゲットのくろネコさんのリクエストにおこたえした1作です。
ご希望は「高校生主人公のファンタジー」。ファンタジーって何、と悩んでいたら「日常ありえない話」と追加フォローいただきました。
…まぁ、ありがちな話ですが…なんで結城が書くと、キャラクターが変になるんでしょう?森下も鈴音も、相当変です。
結果、ファンタジーというより、2人の会話を楽しむコメディに近くなってしまった気がします。
渡会の喫茶店とは直接関係ない話ですが、坂が多い街なので、あの喫茶店のご近所で起きた話のつもりです。
関連するお話:「crossover―クロスオーバー―」「Calling me Calling you」
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